虫の知らせ

2月になった。

1月の終わり母親の実家に住むいとこを亡くした。
いとこは両親を早く亡くし 独身のまま古い大きい家で孤独死をした。
朝6時頃 親戚から電話があって亡くなったことを知ったのだが
実はその前に虫の知らせみたいなものがあった。
でも、それは今から思うと虫の知らせと思えることなのだが。

親戚から知らせがあった約2時間前、俺はStickamでライブ配信をしていた。
その時、話の流れで俺はリバーブを深くし「こわ～～～い、こわ～～～い」
なんて言いながらリスナーと戯れてた。

すると、
リスナー1：こわ～い～トイレいけないよ～～～
リスナー２：僕がついていってあげるから大丈夫だよ
というCHATのログがあがってきた。

それを見て俺はライブ配信のMCで
「いやー、真夜中のトイレは怖いもんですね。いや、普通の家の大きさだったり 近代的なつくりをした建物だったら全然大丈夫なんですけどね。俺もね子供の時、母親の実家に正月とお盆には行ったんですけど、やっぱりトイレ怖かったですね。実はそのトイレ離れにあるんです。 汲み取り式で電気も薄暗くて・・・。途中にいた犬も怖かったなぁ。子供の俺はよう行けんかったもん」
なんてことを話してた。

滅多に母親の実家の話はしないのにこの日に限ってよ。

で、亡くなったその日、散らかった母親の実家を片付けようと親戚一同が集まり掃除をすることになった。
俺は遅れて到着したのだが、気づいたらトイレの便器がない。

親戚に「トイレあれへんけど どうしたん？」と聞くと
親戚：「あれな、さっき割れてんよ。なんもしてへんのに」
俺：「え？なんもしてへんのに割れるわけないやんｗ」
親戚：「周り誰もおらんかったんよ。俺 ここで片付けしてたしよ」
俺：「!!!」

母親の実家の苗字の人間はいとこの死ですべて途絶えた。
トイレに住む魔物は すべて終わったと消えてったのか。
はたまた、勝手に親戚一同で掃除をすることに亡くなったいとこが怒ってるのか。
それとも他の理由なのか 俺にはわからんけどそんな奇妙なことがあった。

トラック6台分 すべて捨て 母親の実家に残したものは仏壇と先祖の写真だけ。
すっからかんになった家をみてると霊感の弱い俺でもなにかが変わった気がした。

なんだったんだろう？
これが残された親戚一同のなんらかの転機になるならこの先わかることだが
まずはいとこに成仏してもらいたい。

ご冥福をお祈りいたします。